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財団事業公開情報 多文化共生の推進と日本語普及 言語の調査研究活動 異文化理解の促進

第40期事業計画書

第40期事業計画書

自 2013年 4月 1日
至 2014年 3月31日

はじめに

 昨年4月より当法人は公益財団法人に移行しました。新法人への移行を契機に、さらなる発展を求め、東日本大震災被災児童への支援プロジェクトや、川口市が主催の「盛人大学」運営への支援・協力など、あらたな支援事業を開始しました。
 これらの活動の関わりを通じて、各国大使を含め、外部関係者と出会う機会が増え、長期間にわたり、5万名以上の日本の青少年の海外派遣と、1万名以上の外国の青少年の受入れなどを実施してきた当法人の青少年国際交流事業が、外部の人たちからも評価されていることをあらためて知りました。そして青少年相互交流の実績や、これまで築きあげてきたノウハウが貴重な財産となっていることに気付かされました。当プログラムは各国の交流団体との緊密な関係のもと、半年にわたる事前の準備活動、保護者へのオリエンテーションの実施や、詳細な資料作成と配布を通して、交流プログラムのクォリティを高めるための努力を絶えず行っております。参加者にとってわずか4週間のホームステイ体験ですが、その体験が貴重な異文化理解となり、友情が育まれ、一生の宝物になっていることは、私たちの励みになっています。これらの活動が国際理解教育の促進や、グローバルな視野をもった人材育成につながっていくことを期待します。

 今年度、42年目を迎える青少年国際交流には、3月下旬に出発する中国交流を皮切りに、今夏のアメリカ・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド・韓国の5ヶ国でのホームステイ交流、オレゴン国際キャンプ・アメリカ・カナダへの高校留学に当法人会員である全国の中学生・高校生の約900名強が参加します。また約170名の外国からの青少年が来日予定です。
 尖閣諸島の問題が起こってから日中交流に少なからず影響を与えています。昨年末、 交流の継続と調査のために平野理事長が北京と上海を訪問し、交流団体関係者との打ち合わせを行うとともに、参加者の安全管理を確認してきました。こういう時期だからこそ相互理解を深めることは大事であると考えます。
 東日本の震災以降、各国大使館の協力のもと、NPO法人次代の創造工房が中心となり、Support Our Kids Project実行委員会が立ち上げられ、東日本大震災被災児童への自立支援事業が実施されています。当法人は、昨年度より同プロジェクトに協力・支援を行ってきました。今年度は、同プロジェクトが外務省の「キズナ強化プロジェクト」とも連携します。3月に米国に高校生48名が派遣され、今夏にはフランス・ニュージーランド・アイルランド・カナダなどに50名の派遣が計画されています。これらの海外派遣プロジェクトに協力・支援を行います。

 言語の調査研究活動では、1966年より東京言語研究所主催による「理論言語学講座」が開講されています。これまでに受講者数は8,600名を超えています。今年度は、言語の研究をめぐる環境の変化に対応しながら、16科目の理論言語学講座と、あらたにゼミ方式講座3科目を開講します。また春期講座・夏期講座・公開講座・集中講義などを実施し、言語学を志す人達の環境づくりと言語学の裾野をひろげる活動をおこないます。

 多文化共生のための日本語普及と支援活動では、外国人のための日本語長期コース、外国青少年のための短期日本語研修を実施します。短期日本語研修では、北米青少年を対象にしたクラスとカナダのラングブリッジ教育センターとの提携によるインターネットで募集される世界中の高校生のためのクラスの開設、インドネシア高校生を対象にした日本文化体験学習コースを予定しています。 「日本語教師養成講座」は受講者確保が依然として難しい状況になりますので今年度も開講を見合わせます。地域支援活動では、日本語教育に関わる市民を対象にした川口市との連携による「日本語ボランティア入門講座」の開催、中高年を対象にした市民講座「盛人大学」(学長・岡村川口市長)での「国際コース」への運営支援と講師派遣や、定住外国人子弟への国際交流ひろばの実施と日本語学習講座などを行い、地域行政へ協力・支援を行っていきます。

本年度の具体的な事業計画は以下のとおりです。

1.青少年の国際交流活動 一ヶ月のホームステイ相互交流
a. アメリカとの交流

 42年目を迎えたアメリカ交流は、7月下旬から8月下旬まで4週間、引率者を含め中学生・高校生の当法人の会員604名が全米30州にホームステイします。提携団体は、米国4-Hクラブ、ペンシルバニア州メノナイト協会、ニューイングランド・ホームスクール協会、ユタ州プレミアム・インターナショナル、テキサス州国際協会などが受入れをします。今年からメリーランド州および、ウェストバージニア州が交流に新しく加わります。
 また、今夏、3週間の日本語研修プログラム受講者を含め、米国11州より約60名のアメリカ青少年が来日予定です。来日者は全国各地の当法人の会員宅に4週間ホームステイしながら日本の青少年と交流します。

b. カナダとの交流

 39年目を迎えたカナダ交流は、7月下旬から8月下旬まで4週間、引率者を含め中学生・高校生の当法人の会員114名がカナダ6州を訪問します。提携団体はカナダ4-Hクラブおよび、カナダ青少年交流団体とコンタクトカナダです。
 また、今夏3週間の日本語研修プログラム受講者を含め、8名のカナダ青少年が来日予定です。全国各地の当法人の会員宅に4週間ホームステイしながら、日本の青少年と交流します

c. オーストラリアとの交流

 31年目を迎えたオーストラリアとの交流は、7月下旬から8月中旬まで、引率者を含み、高校生の当法人の会員30名が首都キャンベラとニューサウスウエールズ州のシドニーおよび近郊の都市の学校を訪問します。 参加者は日本語を学習しているオーストラリア高校生宅にホームステイをしながら現地校に通学します。提携団体はニューサウスウエールズ州日本語教師協会です。
 また、今冬オーストラリア高校生10名が来日予定です。当法人の会員宅に3週間ホームステイをしながら、ホストと一緒に学校を訪問したり、日本のお正月を楽しんだりして日本文化に触れ、同世代の青少年と交流します。

d. ニュージーランドとの交流

 12年目を迎えたニュージーランドとの交流は、7月下旬から8月下旬までの4週間、引率者を含め中学生・高校生の当法人の会員50名が北島タウランガ市を訪問します。交流の特徴は、中学生年代でも同性・同世代のホストがいる家庭にホームステイをしながら、ホストフレンドと一緒に現地の公立学校に通学することです。中学生年代では、語学力が限られており、英語での授業に参加することは大変と思われますが、学校側の丁寧な対応と配慮によりこれらの課題を乗り切っています。
 提携団体は、受入れ協力団体「レッツホームステイ」が中心になり、タウランガ市の提携中学校(タウランガ・インターミディエット)、高校(タウランガ・ボーイズ・カレッジ、タウランガ・ガールズ・カレッジ)です。
  また、今冬第6回目の受入れとして、ニュージーランド青少年10名が来日予定です。当法人の会員宅に3週間ホームステイしながら、日本のお正月を体験し、同世代の青少年と交流します。

e. 中国との交流

 28年目を迎えた中国との交流は、3月22日から3月30日まで8泊9日間、引率者を含め小学高学年・中学生・高校生・大人の当法人の会員15名が上海と北京を訪問します。上海外国語学校が昨年に引き続き、耐震強化のための校舎建て替え工事のために授業には参加できませんが、週末たっぷりとホストファミリィと過ごします。成田空港、関西空港の2ヶ所から出発し、上海を訪問しその後北京へ移動します。
 提携団体は、上海外国語大学付属外国語学校と北京月壇中学です。上海で4泊、北京で4泊し、それぞれの学校の生徒宅にホームステイをしながら中国の青少年と交流し、相互理解の促進と友情を育みます。
 今夏、7月下旬から約3週間、北京月壇中学の学生10名が来日予定です。当法人の会員宅にホームステイしながら全国各地の青少年と交流します。 来年1月に上海外国語学校から引率者と生徒5名が来日予定です。当法人会員宅にステイしながら日本のお正月を楽しみ、各地の青少年と交流します。

f. 韓国との交流

 再開14年目を迎えた韓国との交流は、7月下旬から11日間、引率者を含め小学生高学年と中学生の当法人の会員47名がソウルとプサンを訪問します。参加者は韓国ラボ会員家庭にホームステイし、キャンプへ参加を通じて現地の青少年と交流します。提携団体は、「社団法人韓国ラボ」です。
 今夏7月下旬から10日間、約35名の韓国ラボ会員の小学生と中学生が来日予定です。全国各地の当法人の会員宅にホームステイしながら日本の青少年と交流します。

g. オレゴン国際キャンプ

 17年目を迎えたオレゴン国際キャンプは、7月下旬から8月中旬まで3週間、引率者を含む中学生・高校生の当法人の会員22名が青少年国際キャンプに参加します。期間中、キャンプに参加しながらバックパック・キャンピング・大自然のなかでの川下り・自然観察、生物観察・化石収集など幅広い活動に参加します。野外活動を通じて自然の中での協力意識を育てながらキャンプリーダーとしてのスキルを身につけ、自然との共生への理解も深めます。キャンプには同世代のアメリカ人の学生も参加し、日本の参加者と交流します。アメリカ人と友情を育み、相互理解を促進するよい機会となっています。
 提携団体はオレゴン州ポートランドに本部を置くオレゴン科学産業博物館(OMSI)です。

h. 東日本大震災被災児童への支援活動への協力

 東日本大震災をきっかけに、各国大使館・企業・NPO法人などの協力のもとに、Support Our Kids Project実行委員会が立ち上げられ、特定非営利活動法人 次代の創造工房が被災地の中学生・高校生の自立支援―海外派遣を行っています。当法人は今年で2年目の関わりとなりますが、3月に外務省の「キズナ強化プロジェクト」との連携で高校生48名をアメリカに派遣します。今夏にはフランス・ニュージーランド・アイルランド・カナダ・オーストラリアなどに被災地学生50名の派遣が予定されております。同プロジェクトが円滑に行われるように当法人は協力・支援を行います。

2.青少年の国際交流 一年の長期交流プログラム
a.高校生留学プログラム

 26年目を迎えるラボ高校生留学プログラムは、これまでに1,154名の高校生が参加しました。高校生年代の若者にとって、外国での一年間の長期異文化体験は強烈なインパクトを与え、その後の人生に大きな影響をあたえています。
 今夏、当法人の会員である第26期留学生29名はアメリカとカナダの高校に一年間留学します。1年間の留学生活に安心して送れるように系統だった事前準備活動が用意されており、親子オリエンテーション、全国事前研修合宿、留学生のための通信教育など、留学生活に必要な準備を入念におこないます。
 米国留学生は、8月中旬から下旬に各州に出発し、受入れ団体のオリエンテーションに参加した後、各州でホームステイをしながら現地の公立高校に1年間通学します。カナダ留学生は、8月中旬に出発しブリティシュコロンビア州バンクーバー島コモックス市で英語研修を受講した後、各州にホームステイしながら現地の公立高校に1年間留学します。
 提携団体は、米国国際教育旅行基準協会(CSIET)認可の非営利団体である米国4-Hクラブ、Aspect FoundationとProgram of Academic Exchangeの3団体です。
 第25期米国留学生(2012. 8〜2013.7)の33名は、順調に留学生活を送っており、6月中旬にサンフランシスコとシアトルで最終評価ミーティングに参加した後帰国予定です。カナダ留学生は7月上旬にバンクーバーでの帰国前プログラムに参加した後に帰国予定です

b. 留学生のための通信教育「ブリッジ・プログラム」

 8年目を迎える通信教育「ブリッジプログラム」は、高校留学をめざす者だけでなく、英語に興味をもつ中学生、高校生を対象に実施されており、英語聴解力・文法・読解力を身につけることを目的にしています。本年度はラボ教育指導者のラボテューターを含め、約80名の受講者を見込んでいます。

c.大学生年代の交流プログラム

 諸外国の大学生年代を対象にしたラボ・インターンプログラムは今年25年目を迎えます。同プログラムは、日本人家庭に1年間ホームステイしながら日本語研修・日本文化学習・日本の青少年との交流・海外青少年の受入れプログラム対応などの活動に従事します。ビザ取得のために日本文化に関する研修テーマを追求することが条件になっており、滞在中に各自が興味のある日本文化研修テーマを積極的に学習・研究をおこないます。
 現在、北米インターン3名、オーストラリアインターン2名の5名が日本に滞在中です。来日者たちはそれぞれ充実した生活を送っています。北米インターンは本年8月に帰国、オーストラリアインターンは来年1月に帰国予定です。本年9月には、あらたに北米から3名、来年2月にはオーストラリアから2名が来日します。1年間の日本滞在は来日者に対して大きなインパクトを与え、その後のキャリア・アップにも貢献しています。再来日してJETプログラムや日本企業に就職するケースもあります。

3.その他
a.2013年度ラボ国際交流のつどいの開催

 全国8ヶ所(札幌・仙台・首都圏・名古屋・大阪・広島・四国・福岡)で、2013年度ラボ国際交流参加者を対象にしたラボ国際交流のつどい(結団式)を3月中旬から4月に開催します。首都圏のラボ国際交流のつどいには、ニュージーランド大使を始め各国の大使館関係者から来賓として参加します。各国の大使館や外国の交流団体の代表者から参加者へ激励メッセージをもらいます。参加者一人ひとりは舞台で自己紹介を行い、決意表明を行います。

c. 受入れ団体との合同委員会の実施
(1)ラボ-アメリカ4-Hクラブ合同委員会

 米国4-Hとの交流において、円滑なプログラム運営のために全米各地の4-H代表者との 日米交流委員会を構成し、合同会議を年2回開催しています。本年11月にテキサス州で日米合同会議と全米交流担当者会議が開催され、当公益財団法人のスタッフ6名が参加します。交流担当者の研修を中心に、交流プログラムの充実のためにさまざまな課題を審議します。来年2月にはワシントン州シアトルで、2014年度プログラムに向けての春会議が行なわれます。

(2)米国ニューイングランド交流責任者との合同委員会

 米国ニューイングランド地域のホームスクール団体との交流は、米国4-Hに次ぐ受入れ規模で実施されていますが、当公益財団法人のスタッフ3名が参加し11月にマサチューセッツ州ボストンで交流の評価と反省、また次年度プログラム内容の確認を行い、安全で円滑なプログラムを実行するための合同委員会を開催します。

c. 「2013年度国際交流のつどい」への外国からのゲスト

 米国4-Hコロラド州交流責任者で、長年コーディネーターを務めているコートニー・ロフリン氏と社団法人韓国ラボ・ソウル支部事務局長の金好淑(キム・ホスク)氏が来日し、ラボ国際交流のつどいで、参加者や保護者に激励のメッセージを送ります。

d. 社団法人韓国ラボ創立40周年記念式典への参加

 韓国の交流団体である社団法人韓国ラボが韓国ラボの創立40周年記念式典が5月に行われ、全国各地で青少年の国際交流活動の推進や普及に努めている青少年教育指導者で当法人の普通会員であるラボ・テュ-ター約25名が同式典に参加を予定しています。

e. 公益財団法人のパブリシティ

 公益財団法人の事業紹介のためのパブリシティツールの作成が求められており、今年度制作検討委員会を立ち上げ、当法人の活動全般をわかりやすく紹介できるDVD制作を進めていきます。

4.東京言語研究所の活動
a.理論言語学講座

 東京言語研究所の理論言語学講座は、1966年に開設され、言語学に関心を持ちながら大学の内外で十分な学習の機会・場所を持たない研究者・新進の人材の育成を目的としています。初代運営委員長の故服部四郎博士の遺志を引き継ぎ、わが国言語学界の最高メンバーの協力のもとに運営され、開設以来延べ8,600名を越す履修者を送り出してきました。
 本年度の理論言語学講座は、47年目を迎えます。今年は、「コミュニケーションと意味」(西山佑司先生)、「言語学入門」(大津由紀雄先生)、など16科目を実施いたします。また本年度より新たに演習方式の講座を3科目実施します。この講座は個別指導に近い演習形式をとり自立的な研究推進能力を育成することを目的としています。

b.春期講座

 春期講座は、現代言語学の主要な研究領域やアプローチを受講者に紹介し、魅力ある言語学の世界に誘うことを目的にしています。今年度は4月14日と15日の2日間、春期特別講座15科目を開講します。2日間とも1時限目は対象領域を定めず、言語研究を総合的に俯瞰する講義「言語研究のおもしろさ」(西山佑司先生)「言語の脳科学」(酒井邦嘉先生)とし受講者により広い視野に立って言語学を考える契機を作っていきます。

c. 特別講座

 通年の理論言語学講座・春期講座以外に・夏期講座・公開講座・集中講義などを開催し、言語学研究、言語教育に携わる多くの方々の多様な要望に応えてきました。今年度は、公開講座(全3回)・夏期講座(8月)・集中講義(全2回)を実施します。

5.日本語教育研修所の活動
A.外国人のための日本語教育
a. 長期コース

 外国人のための日本語教育本科コースは、今年26年目を迎えます。 現在、7ヶ国から約60名の外国人留学生を対象に、初級(2レベル)・中級(3レベル)・上級(3レベル)の日本語教育を実施しています。在籍者の出身国は、韓国・中国・ベトナム・ミャンマー・フィリピン・ネパール・イギリスです。
 本年3月に15名が修了し、内10名が国内の大学・専門学校に進学します。数年前までは、韓国からの留学生が圧倒的に多く、全体の8割を超えていました。しかし、昨年は韓国以外の国々からの留学生、特にベトナムからの留学生が増え、韓国人の占める割合は年々低くなっています。東南アジアのいろいろな国々からの留学生が増え、その傾向が今後も続くことが予想されます。そのために各国からの留学生を対象により効果的な日本語の教授法を組織全体として確立することがこれからの課題です。
 昨年は、東日本大震災・原発事故、長引く世界的な不況と円高、ならびに尖閣竹島問題の影響などで、中国、韓国においては日本への長期留学を見合わせる人達が少なくありませんでした。現在、少しずつ日本留学を計画する人達が増えてきているようです。これらを踏まえ、日本留学を希望する留学者が安心して来日できるよう、いろいろな方策を模索し、来日希望者に適切な情報が発信できるように心がけていきます。

b. 定住外国人のための日本語研修

 日本に定住している日本語を母語としない成人を対象に「日本語初級コース」(週5日、午前クラス)を一昨年4月より開講しました。今年度は、コース内容をさらに充実させ、受講生のニーズにあわせた活動を実施し、地域社会へのさらなる貢献をめざします。

c.短期日本語研修コース
(1)インドネシア日本文化ツアー

 インドネシア青少年との日本語研修は2年目になります。4月初旬から8日間、教師4名を含む高校生16名が「日本文化スタデイツアー」で来日します。来日者は日本語学習・日本文化ツアー・2泊3日の日本人家庭でのホームステイなどを体験します。

(2)北米青少年日本語研修プログラム

 アメリカ・カナダの交流提携団体から青少年約30名が6月中旬から7月上旬まで来日し、日本人家庭にホームステイしながら、3週間の日本語研修に参加予定です。

(3) ラングブリッジ日本語研修プログラム

 7年目を迎えたカナダ・ラングブリッジ教育センター(LanguBridge Education Center)との提携の日本語研修プログラムは、引率者1名を含めアメリカ、カナダ、ヨーロッパなどの高校生、大学生約15名が7月中旬から8月上旬まで3週間の日本語研修プログラムに参加予定です。

B.日本語教師養成講座

 日本語教師養成講座は、今年26年目を迎えます。当講座は文化庁の「日本語教育のための教師養成について」中の「日本語教師養成において必要とされる教育内容」にもとづき、420時間を越す内容の講座をこれまで実施してきました。昨今の厳しい経済状況やその他の事情で日本語教師養成講座の受講者が年々減少しています。一定数の受講者を確保できる見込みがなかったために昨年度は開講を見合わせました。今年度につきましても状況の好転が見込めないので日本語教師養成講座の開講は見合わせます。
 埼玉県川口市からの要請をうけ、地域在住のボランティアで日本語教育に関わる人を対象にした「日本語ボランティア入門講座」を4月より当研修所の日本語講師を派遣し、開講します。

c. 地域貢献活動
(1)川口市・市民講座「盛人大学」への支援活動

 今年2年目になりますが、中高年を対象にした川口市・市民講座「盛人大学」(全8コース)の運営に協力支援します。平野理事長が盛人大学の運営委員メンバーを委嘱され、「国際コース」(年間22講座)の企画を依頼されています。
 本年6月より2013年度「盛人大学」がスタートし、講師として平野理事長・石井評議員(東京女子大学教授・日本語教育)・当研修所の日本語教師が講座を担当します。

(2)定住外国人子弟の日本語研修と日本文化紹介

 当研修所は、外国人子弟で年少者の日本語の教育が急務の課題であると考え、その教材やカリキュラム開発に着手しています。地方自治体や市教育委員会、ボランティア団体などと連携を深めています。これらの活動をさらに充実させ、定住外国人子弟、およびその親御さんへの日本語学習の支援を行っていきます。
 定住外国人子弟の支援活動は日本語教育だけでなく、日本文化理解の促進も重要な課題となっています。川口市との連携のもと、「子ども国際交流ひろば」を実施します。

6.機関紙『ラボの世界』の発行

 毎年、年4回、機関紙『ラボの世界』を発行し、事業概要の紹介と同時に青少年国際交流や異文化理解教育の促進を行っています。今年度は、春号(3月)・夏号(6月)・秋号(9月)・冬号(12月)をそれぞれ発行します。

以上


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